「寝ようと思うと途端に眠れなくなる」「いろいろ考えすぎて寝られなくて辛い…」と悩んでいませんか?
悩み事や不安なことがあると、眠れなくなってしまう方は少なくありません。
本記事では、いろいろ考えすぎて眠れない原因や、眠れないときの対処法について解説していきます。
しっかり対策をしてよく眠れる毎日を送りましょう。
いろいろ考えすぎて眠れない3つの原因
寝付きが悪い、眠りが浅いなど、睡眠の悩みは様々です。さっそくここでは、いろいろ考えすぎて眠れない原因を解説していきます。
1:精神的な原因

仕事の悩みや不安、日常的なストレスが頭の中をぐるぐる回り、脳が休む準備に入れない場合に眠れない状態に陥りやすいといえます。
たとえば「明日の仕事が心配だな…」「過去の失敗を思い出してしまう」といった思考が止まらず、自律神経が緊張状態のままになります。その結果、体は疲れているのに、心が眠るモードに切り替わらず、寝つきが悪くなったり夜中に目が覚めやすくなったりするのです。
また、ストレスを感じると、ホルモンの一種であるコルチゾールが分泌されます。コルチゾールは血圧や心拍数を上昇させる作用があるため、寝付けなくなると言われています。
さらに、HSP(Highly Sensitive Person)気質の人は、刺激や感情を深く受け取りやすく、1日の出来事を何度も思い返してしまいます。そのため脳が休まらず、夜になっても思考が止まらず眠れなくなることがあります。
2:身体的な原因

体が「休む準備」に入れていない状態になっていると眠れなくなることが多いです。たとえば、カフェインを多く摂ったり、寝る直前に食事をしたりすると、神経や消化器が活発になり、体が興奮状態のままになり眠れなくなります。
また、冷えや肩こり、ホルモンバランスの乱れなども、自律神経の働きを乱して眠りを妨げます。心では「ぐっすり眠りたい」と思っていても、体が「まだ活動中」と判断してしまうため、なかなか寝つけず、浅い眠りになりやすいのです。
3:物理的な原因

環境そのものに問題がある場合も、睡眠に影響していることが考えられます。
たとえば、部屋の明かりが明るすぎる、外の音や人の気配が気になる、寝具が体に合っていないなど、五感を刺激する要素が脳を覚醒させてしまいます。
また、寝る前のスマートフォンの使用は、画面のブルーライトが脳を刺激し、眠気を促すメラトニンが減ってしまい寝つきが悪くなる原因になります。
不眠が続く場合のリスク

不眠を放置すると心と体の両方に悪影響を及ぼします。眠れないこと自体が新たな不安やストレスを生み、負のスパイラルに陥りやすくなるのです。
たとえば、日中は集中力や判断力が低下し、仕事や家事の効率が落ちて事故のリスクも高まることもあります。
感情も不安定になり、イライラや落ち込みが増えることもあるでしょう。さらに、疲労感・頭痛・胃腸不調などの身体的な不調や免疫力の低下も起こりやすく、生活習慣病やうつ病のリスクも上昇してしまうのです。
いろいろ考えすぎて眠れないときの8つの対処法
いろいろ考えすぎて眠れない原因や、放置することのリスクについてお伝えしてきましたが、ここからは眠れないときの対処法について一緒に見ていきましょう。
1:深呼吸してリラックスする

考えすぎて眠れないときは、深呼吸で体と心を落ち着けるのがおすすめです。
ゆっくり息を吸ってゆっくり吐くことで、自律神経のうち「副交感神経」が優位になり、緊張や不安がやわらぎます。
呼吸に意識を向けることで、頭の中の雑念も自然と静まり、眠りに入りやすい状態をつくれるでしょう。4秒かけて吸い、6秒かけてゆっくり吐くようにリズムを整えると、よりリラックス効果が高まりますよ。
2:睡眠環境を整える

考えすぎて眠れないときは、睡眠環境を見直してみましょう。寝室は不安を感じない程度の暗さにし、室温は少し涼しいくらいが理想です。
また、寝る前のスマホやパソコンの使用は控え、照明を暖色系のやわらかい光に変えることで、自然と心が落ち着きます。快適な環境は、脳に「今は眠る時間だよ」と伝えるサインになり、眠りにつきやすくなるでしょう。
3:ヨガやストレッチでからだを軽く動かしてみる

首や肩をまわすといったヨガやストレッチで体を軽く動かすのも効果的です。筋肉の緊張がゆるみ、血流がよくなることで心もリラックスしていきます。
深い呼吸を意識しながら、全身の筋肉をゆっくり伸ばすと、副交感神経が働き、自然と眠りやすい状態に整っていきます。
4:温かい飲み物を飲んでみる

眠れないときは、カフェインレスの温かい飲み物で体を内側からほぐすのもおすすめです。白湯やカモミールティーなどをゆっくり飲むと、体温が少し上がり、リラックス効果が得られます。
体が温まることで副交感神経が働き、心が落ち着いて自然と眠気が訪れやすくなります。
5:本を読んでみる

いろいろ考えすぎて眠れないときは、心が落ち着く優しい本を読むのもおすすめです。エッセイなどの穏やかな内容に触れることで思考のスイッチが切り替わり、緊張がやわらぎます。
逆に哲学書のような少し難しい本も眠気を誘うことがあります。どの本もスマホではなく紙の本を選ぶと、ブルーライトの影響もなく、自然と眠りに入りやすくなりますよ。
6:スマホの使用を控える

眠れないときはついついスマホを触りたくなりますが、実は逆効果です。スマホの画面から出るブルーライトは脳を刺激し、「まだ昼間だ」と錯覚させてしまいます。
また、SNSやニュースを見ることで心が刺激され、不安や焦りが強まることもあります。寝る30分前にはスマホを手放し、穏やかに過ごす時間をつくることで、自然と眠りやすいリズムを取り戻せます。
7:寝具を新調してみる

眠れない日が続くときは、思い切って寝具を新調してみるのも一つの方法です。枕の高さやマットレスの硬さが体に合っていないと、無意識のうちに緊張が続き、眠りが浅くなります。
自分に合う寝具に変えることで、体がしっかり休まり、安心して眠れる環境をつくることができます。
8:悩んでいることをノートに書き出してみる

寝る前にいろんなことが思い浮かんでしまうときは、頭の中の悩みをノートに書き出してみましょう。文字にすることで、もやもやした思考が整理され、心の負担が軽くなります。
「自分は何を心配しているのか」「今できることは何だろう」と書き出すだけでも、頭の中の渋滞が解消されやすくなります。完璧に解決しようとせず、とりあえず書いてみて頭の外に出すだけで十分です。心が落ち着き、眠りに入りやすくなります。
いろいろ考えすぎて眠れないのは病気が潜んでいるかも

考えすぎて眠れない状態が長く続く場合、背景に病気が隠れていることもあります。代表的なのは「不安障害」や「うつ病」です。
不安障害では、過剰な心配や緊張が続き、夜になっても頭が休まらず眠れなくなります。うつ病の場合は、気分の落ち込みや無気力感とともに、早朝に目が覚める「早朝覚醒」や、途中で目が覚める「中途覚醒」が起こりやすくなります。
そのほか更年期によるホルモンバランスの乱れや、自律神経失調症、甲状腺の異常なども睡眠に影響します。
必要に応じて専門家に相談してみよう

考えすぎて眠れない状態が続くときは、無理せず専門家に相談することも大切です。
心療内科やメンタルクリニックでは、不安やストレスの原因を一緒に整理し、適切な治療やカウンセリングを受けることができます。
前述のように、眠れないまま放置すると心身の不調が悪化することもあります。薬だけに頼らず、生活リズムや考え方を整えるサポートも得られるので、早めに相談することで安心感が得られ、回復も早まります。
まとめ
- ・いろいろ考えすぎて眠れないのは、精神的、身体的、物理的な原因がある
- ・不眠が続くと生活習慣病やうつ病といったリスクが上昇する
- ・いろいろ考えすぎて眠れないときは8つの対策を講じてみよう
- ・考えすぎて眠れない背景には不安障害やうつ病といった病気が隠れている可能性も
- ・必要に応じて専門家に相談してみよう
今回は、いろいろ考えすぎて眠れない原因や、その対処法について解説してきました。
考えすぎて眠れない原因には、ストレスやHSP気質、環境や体の不調などが関係します。放置すると集中力低下や情緒不安定、体調悪化を招くこともあります。
今回ご紹介した対処法を試してみると快適な睡眠が得られるようになるでしょう。眠れない状態が長く続く場合は、なるべく早く専門家に相談してみるのがおすすめです。








