「精神科・心療内科は行く意味ないってネットで見たから、受診を迷っている…」
「診断がアテにならないって聞くけど、本当のところどうなの?」
精神科・心療内科の受診を考えている方の中にはこんな悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ともしびクリニックの医師監修のもと、精神科・心療内科に行く意味はあるのかについて解説します。
診断に納得できないときの対処法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【結論】精神科・心療内科は行く意味はあります!
結論として、精神科・心療内科は行く意味があります。
精神科・心療内科の受診を考える方は、悩みや不安を抱えすぎてしまった結果、心が疲弊している状態です。
なかなか周りに相談できず、一人で頑張ろうとしたことで体調にまで支障が出てしまうのです。
その時に必要なのは、自分の素直な気持ちをありのまま話し、どのように解決して行くかを一緒に考えてくれる人の存在です。
精神科・心療内科の医師やスタッフは、受診される方の悩みに寄り添い、つらいと感じている症状を改善する方法を共に考えます。
薬を使いたくない場合はカウンセリングや漢方中心にするなど、治療方針も希望に合わせて対応可能です。
誰にも相談できず、息苦しい思いをしながら毎日頑張っている方にこそ、精神科・心療内科の受診を検討してほしいと思います。
精神科・心療内科は行く意味ないと言われてしまう3つの理由…
精神科・心療内科は行く意味ないと言われてしまう理由として、上記の3つが考えられます。
現在、クリニックに通う意味を感じられていない方は、当てはまっているものがないか確認してみてください。
1.担当医と相性が合わないから
精神科・心療内科に行く意味ないと言われている理由には、担当医と相性が合わないことがあります。
たとえば担当医がまともに話を聞いてくれず、とりあえず薬を処方してすぐに診察を終わらせようとする場合、患者目線だと「この医師にまかせても大丈夫なのだろうか」と心配になりますよね。
「自分のつらい気持ちを理解しようとしてくれない医師がいる病院には行く意味がない」と感じることから、通院する気力を失ってしまうのです。
しかし、精神科・心療内科の医師がすべてそのような対応を取るとは限りません。
親身になって話を聞き、適切な治療方法を一緒に考えてくれる医師もいます。
初めて行った病院の医師と合わなくても、別の病院の医師なら信頼できるといったことはよくあるため、自分に合った病院を探すことが重要です。
2.治療の効果を感じられないから
治療の効果を感じられないことから、精神科・心療内科に行く意味ないと言っている人もいます。
藁にもすがる思いでクリニックへ行ったのに、自分で症状が改善されていると感じられないことから「通院するのは意味があるのか」と思ってしまうとのこと。
せっかく通院しているのに、治療の効果が感じられないとつらくなってしまいますよね。
ただ、精神科・心療内科に行ってすぐに状態が良くなるのは稀です。
多くの方は何回か通う中で自分の気持ちを整理し、時には薬の力も借りて症状の改善を目指していきます。
わたし自身も適応障害と診断を受けてから3ヶ月ほど不眠状態が続きましたが、通院や薬の服用を続けていく中で深い眠りにつけるようになりました。
心の病は長期的に治療をしていくうちに少しずつ良くなっていくものと考えて、地道にやっていくことが大切です。
3.うまく自分のことを話せないから
精神科・心療内科に行く意味がないと言われてしまう理由には、うまく自分のことを話せないこともあります。
というのも、精神科・心療内科で行う治療は医師が患者の状態を把握することが何よりも重要だからです。
精神科・心療内科は目に見えない心を扱うため、患者やその周囲の人から得る情報が治療方針を決めるカギとなります。
もし治療を受ける方自身がうまく自分が感じているつらさや悩みを伝えられない場合、医師は適切な治療方針を決めることが難しくなってしまいます。
そして、結果的に患者側からすると「精神科・心療内科に行くのは意味ない」となってしまうのです。
面と向かって自分のつらさや悩みを話すのが難しいときは、ノートに書き出してみることをおすすめします。
診察時にノートを開いて見せることで、医師に自身の考えや思いを伝えられますよ。
自分のことを人に話すのは恥ずかしいと思うかもしれませんが、適切な治療を受けて症状を改善していくためには必要なものです。
ぜひ勇気を出して話してみてください。
■診察でどのようなことを聞かれるのか知りたい方はこちらの記事もご覧ください。
精神科・心療内科の診断はアテにならないというのは本当?
「精神科・心療内科の診断がアテにならない」ことについては、アテにならない部分もあるのが事実です。
現在の精神科・心療内科の診断では、DSMという診断基準に沿って行う「操作的診断法」を用いています。
具体的には、「意欲が湧かない」「罪悪感がある」などの質問事項に対して、どのくらいの期間いくつ持続しているのかをもとにして診断する方法です。
この操作的診断法は、患者が正しい症状を伝える前提で成り立っています。
そのため、症状を遠慮気味に伝えたり、反対に過剰に伝えたりしてしまうと、正しい診断ができないのです。
数値で判断できない診療科目だからこそ、受診する側は正しい情報を伝えて診断してもらうことが重要。
ありのままの気持ちを話せる医師と出会うことが、正しい診断につながると言えるでしょう。
精神科・心療内科での診断に納得できない場合の2つの対処法について!
精神科・心療内科で受けた診断に納得できない場合は、上記2つの対応が考えられます。
1つずつ確認していきましょう。
1.担当医を変える
精神科・心療内科で受けた診断に納得できない場合は、同じ病院内で別の医師に診察してもらう方法があります。
これはクリニックによって対応できるかどうかが変わってくるので、担当医の変更を希望する場合は確認してみてください。※ともしびクリニックでは担当医制を設けておりません。
メリットは新たな病院を探す必要がないことです。精神科・心療内科は新規予約が取りにくい病院が多くあるので、その労力がなくなるのは大きいでしょう。
精神科・心療内科は他の科よりも医師との信頼関係が大きく治療に関わるため、担当医の変更を検討することは一つの方法です。
2.別の精神科・心療内科に通う
精神科・心療内科で受けた診断に納得できない対処法として、別のクリニックに通う方法もあります。
同じクリニック内で担当医を変更するのが難しい場合やその医院自体信頼できないと感じた場合は、別の精神科・心療内科の受診を検討してみましょう。
自分が納得できる診断や治療方針でないと、症状はなかなか改善されません。
どのクリニックを選ぶかは患者の自由ですので、自分に合ったクリニックを探してみてください。
まとめ
- ・結論、精神科・心療内科に行く意味はある!
- ・担当医と相性が合わない、治療の効果を感じられないと意味ないと思いがちに…
- ・診断がアテにならないと言われているのは「患者が正しい情報を伝えるかどうか」で結果が変わるから
- ・診断に納得できないときは担当医やクリニックを変えてみよう
この記事では、精神科・心療内科に通う意味があるのかについて解説しました。
精神科・心療内科に行く意味はありますが、そう思えないときはどこかに原因があるのかもしれません。
精神科・心療内科での治療は、医師と患者の信頼関係が重要です。
「この先生と一緒に治療していきたい」と思える医師と出会うことが、回復の速さにも関わってきます。
この記事の内容を参考にして、信頼できるクリニックを探してみてください。