第21回

精神科・心療内科の診断書について全解説!症状別の内容や休職のための効力は?

「会社のことを考えるとつらくなる…」「休職したいけど、診断書をもらうと休めるの?」と不安に思っている方のために、この記事では、精神科・心療内科で発行してもらえる診断書について、概要や効力について解説していきます。

診断書をもらうための料金や、もらうまでの流れについても解説しているのでぜひ最後までお読みくださいね。

まずは精神科・心療内科の診断書の概要を解説します!

うつ病の診断書

診断書の内容書かれていること
診断の病名「うつ病」「適応障害」など診断内容の核となる病名を記載
休職期間医師が判断した必要となる休職期間を記載
環境調整の見解医師が判断した環境による患者への影響について記載。
部署異動の必要性や残業時間の制限など、具体的な内容を記載することもある。

精神科や心療内科の診断書には、概ね上記の表のような内容が書かれています。

診断書の冒頭には患者さんの病名を記載します。「うつ病」「統合失調症」「双極性障害」など医師が診断した病名のほか、症状に応じて「うつ状態」「適応障害」として記載することもあります。

うつ病の場合、休職期間は暫定的に1ヶ月とすることが多いですが、1ヶ月程度で治癒する患者さんは少ないです。そのため、治療の過程や症状に合わせて休職期間の延長が必要であると記載することがあります。

また、環境による影響が大きいと医師が判断した場合は、部署の異動を要することや残業時間の短縮など、職場に対して主治医の立場から環境調整が必要である旨を記載することもあります。

このように記載する事項は変わりませんが、患者さんのそれぞれの症状に合わせて記載内容自体は変わります。診断書は、医師が必要と診断した場合は、初診でも当日すぐに発行されることが多いですが、医師によっては一定期間、様子を診てから発行する場合もありますので覚えておきましょう。

精神科・心療内科の診断書の効力について解説!

診断書は多くの場合、病気や障害を理由に休職するため、自立支援制度(※当院、ともしびクリニックは自立支援医療制度を受けいれておりません)精神保健福祉手帳の発行といった福祉制度を利用するためなどに用いられます。

診断書は、患者さんの症状を診察した医師が専門的な見地から発行するため公的な効力を持ちます。そのため原則として、企業が休職の診断書を受け取ったら、患者さんを直ちに休ませる義務が生じます。

そもそも企業は、社員が安全に働けるよう安全配慮義務を守り、社員が身体等の安全を確保しながら働けるよう職場環境を改善していく義務があります。

「1ヶ月の休職を要する」と書かれている診断書を企業が受け取っているのにもかかわらず、患者さんを休職させない場合、その企業は安全配慮義務に反しているということ。

「急に休まれては困る」「引き継ぎが終わってから休んでほしい」との理由でずるずると休職を引き延ばすことも、安全配慮義務を怠ったとして法的な責任が生じます。それほど、医師の診断書には公的な効力があるといえます。

精神科・心療内科の診断書の料金は平均すると5,000円!

クリニックにもよりますが、精神科・心療内科の診断書料金は、安くて2~3,000円、高くて6,000円ほどで、平均すると5,000円前後が相場です。

ただし、精神保健福祉手帳や障害年金の申請に必要な診断書の場合は、記載する項目が非常に多いため、10,000円ほどかかる場合があります。

また、診断書の発行は健康保険が適用されず、すべて自費となることに注意してください。

精神科・心療内科で診断書を貰うまでの流れを5ステップで解説!

診断書をもらうまでの流れ

ここでは、精神科・心療内科で診断書をもらうまでの一般的な流れについて5つのステップで解説していきます。

ステップ1:診察予約

まずは受診したいクリニックに電話をかけるか、もしくはインターネットなどから診察予約を取りましょう

予約がとれるのは数日先になることが多いですが、早いクリニックだと当日でも予約が取れることがあります。

ステップ2:来院・受付

予約した日時に来院し、受付をします。初診の場合はここで問診票を記入します。

クリニックによっては、プライバシーを保護するために待合室が分かれていたり、座席ごとに仕切りが設けてあったりして他の患者さんと顔を合わせにくい配慮がされています。

安心して来院してください。

ステップ3:医師の診察

事前に記入した問診票をもとに、医師が診察をおこないますが精神科・心療内科では、内科などとは異なります。

内科を受診する際は、問診のほかレントゲンやエコー、血液検査などで診断を行います。しかし精神科・心療内科の場合は患者さん自身の体験や現在の状況・感情などを医師に伝えてもらうことによる問診がおもな診察となります。

初診の場合は緊張していたりや不安を抱えていたりすることも多いと思いますが、疑問に思うこと、今どんな状況なのかなど遠慮なく話をするようにしましょう。

初診は概ね30~60分ほど時間をかけて診察を行うことが多いです。体や気持ちの変調はないかなどもしっかり伝えましょう。

ステップ4:会計

診察が終わったら待合室に戻り、会計に移ります。

クリニックによっては現金のほかクレジットカードやその他電子マネーでの支払も可能な場合がありますので、受診前に確認しておきましょう。

ステップ5:診断書・診療明細書・処方箋の受け取り

会計が終わったら、診断書や診療明細書、薬の処方があり院外処方の場合は処方箋を受け取ります。

診断書は病院の封筒に入れてお渡しすることが多いですが、記載されている内容を確認するために封を開けてもかまいません。

会社に提出する場合はコピーを取っておくと安心です。

精神科・心療内科で診断書は当日すぐに貰うことは可能?

初診でも、診察を受けて当日すぐに診断書をもらうことは可能です。

ただし、当日すぐに診断書を発行するクリニックや、後日のお渡しとなるクリニック、一定期間、患者さんの様子を診て診断書を発行するクリニックなど方針が異なります。そのため早めに診断書を受け取りたいなら、当日でもすぐに診断書を発行しているクリニックを受診しましょう。

ともしびクリニックなら、LINEで予約をして当日すぐに診断書を発行することが可能です。

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関連記事:精神科・心療内科の診断書は初診で即日貰える?当日発行可能な医院を紹介!

精神科・心療内科の診断書について気になる5つのQ&Aについて!

Q&A

ここでは、精神科・心療内科の診断書について、気になることを5つのQ&A形式でまとめてみました。

Q1:診断書は本当に初診でも当日すぐにもらえますか?

A:はい、診断書は初診でも、医師が必要だと診断した場合は当日すぐに発行してもらえます。
ただし、当日発行可能なクリニックでも都合により後日のお渡しになる場合もあることもあります。

Q2:医師が診断書を書いてくれない理由って何ですか?

A:医師がすぐに診断書を書かない理由は、本当に休職が必要なのかを見極めるため、少し様子を診て判断しようと思っているからです。医師によって判断が異なりますので、一概にすべての医師が当日すぐに診断書を発行するわけでは無いことは覚えておきましょう。

Q3:うつ病の診断書に嘘を書いてもらうことはできますか?

A:いいえ、できません。精神科・心療内科の診断書の効力について解説!でもお伝えしましたが、診断書は医師の専門的な見地から発行しており、公的な効力があるうえ、医師の責任において診断書を記入するため、虚偽の内容を書くことはできません。

Q4:うつ病で診断書をもらうデメリットって何かありますか?

A:うつ病で診断書をもらうことについて、特にデメリットはありません。診断書をもらって休職することで、職場の人に一時的にでも迷惑をかけることがあるかもしれません。しかししっかり休んで回復し、以前のように元気に働けるようになると職場の人も安心するのではないでしょうか。また、精神科・心療内科を受診することのデメリットもありませんので、心の不調を抱えているなら、早めに受診するようにしましょう。

関連記事:精神科・心療内科を受診するデメリットは?通院歴がバレるなどの不安点を解説!

Q5:診断書の「抑うつ状態」と「うつ病」って何が違うんですか?

A:精神科・心療内科では、ゆううつな気持ちのことを「抑うつ」といい、抑うつな状態が一時的に起こることを「抑うつ状態」といいますが、必ずしもうつ病とは限りません。うつ病とは、気分障害といわれる精神疾患で、何をしても気分が優れない、興味がわかない、悲しみに暮れている状態が2週間以上続き、日常生活に支障が出ている状態を指します。このように、一時的なものかそうでないかによって診断が異なります

まとめ

・休職のための診断書には、「病名」「休職期間」「環境調整の見解」などが書かれている
・診断書は医師が専門的な見地から発行する公的な効力を持つ書類
・休職が必要だと診断書に記載されている場合、企業は診断書に従って患者さんを休職させる義務がある
・精神科・心療内科の診断書料金は、平均5,000円前後。健康保険は適用されず自費になる
・精神科・心療内科で診断書は当日すぐにもらうことが可能

この記事では、精神科・心療内科の診断書について、その内容や休職のための効力について解説してきました。

診断書は医師が専門的な見地から発行する公的な効力を持つ書類です。診断書に休職が必要だと記載されている場合、企業は安全配慮義務を遵守して患者さんを休ませる義務があります。

また、精神科・心療内科で診断書を発行してもらうには、平均5,000円前後かかりますが、健康保険は適用にならず自費ですので注意してください。

会社に行くのつらすぎる、気分の落ち込みが続いているという方は、早めに精神科・心療内科を受診し、診断書をもらってゆっくり心を休めましょう。

 

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