第108回

うつ病の人がとる行動とは?表情・言葉からわかるサインも解説

うつ病の人がとる行動とは?表情・言葉からわかるサインも解説

うつ病は、心の中で静かに進行する病気です。その苦しみは、本人にしか分からないほど深く、外からは見えにくいこともあります。

しかし実際には、行動や表情、言葉づかいなど、日常のさまざまな場面にサインが表れています。

この記事では、うつ病の人がとる行動について、行動・表情・言葉の3つの観点から具体的なサインを解説しました。

家庭・職場・恋愛関係といった状況別の変化や、その背景にある精神的・身体的な症状についても詳しくご紹介していますので、参考にしてください。

うつ病で見られる18のサインを行動・表情・言葉で分けて解説!

うつ病で見られる18のサイン

うつ病で見られる18のサインを行動・表情・言葉の3つに分けて解説します。

気になるサインがあれば、精神科・心療内科などの医療機関で相談することをおすすめします。

参照:うつ病|厚生労働省
参照:うつ病|こころの情報サイト

うつ病の人がとる行動のサイン10選

うつ病の人がとる行動のサイン10選

うつ病になると、これまで当たり前にできていたことが、少しずつ難しくなっていきます。

「朝起きる」「身支度をする」「人と話す」といった日常の行動でさえ、強い負担に感じるようになります。

こうした変化は、決して怠けているわけでも、気の持ちようの問題でもありません。

脳内の神経伝達物質のバランスが乱れることで、感情や意欲、判断力などに影響が出てくるため、本人の意思とは関係なく、思うように動けなくなることがあるのです。

うつ病の人が見せる表情・見た目のサイン4選

うつ病の人が見せる表情・見た目のサイン4選

心の状態は、表情や姿勢、全体の雰囲気といった外見にも、少しずつにじみ出てきます。

つらさを言葉にできないときでも、無意識のうちに表情がこわばっていたり、動きが少なくなっていたりすることがあります。

感情を外に出す力が弱まり、人との関わりにエネルギーを使えなくなると、自然と顔つきやしぐさにも変化が生まれてくるのです。

うつ病の人が使いがちな言葉のサイン4選

うつ病の人が使いがちな言葉のサイン4選

うつ病になると、普段の何気ない言葉づかいの中に、心の苦しさや思考の偏りが表れることがあります。

これは、物事を必要以上にネガティブに受け取りやすくなる「認知のゆがみ」が強まるためです。

本来なら気にしなくてもよい出来事でも、「自分が悪い」「また迷惑をかけてしまった」と、自分を責める方向に解釈してしまいます。

また、思考力や集中力の低下によって、うまく話せなかったり、自分でも何を言いたいのか分からなくなることもあります。

【状況別】うつ病の人がとりやすい行動の特徴

うつ病の人がとりやすい行動の特徴

うつ病の人がとりやすい行動の特徴を状況別にまとめました。

参照:うつ病患者の「こころ」「身体」「行動」|宮岡等・宮岡佳子

家庭で見られる行動の変化

家庭で見られる行動の変化

家庭は本来、安心して過ごせる場所ですが、うつ病になると、そのはずの空間でさえも「落ち着かない」「居場所がない」と感じてしまうことがあります。

心の余裕や対人エネルギーが著しく低下し、家族との会話や日常的なやりとりすら、負担に感じることがあるのです。

その背景には、「話したくても言葉が出ない」「やりたいけれど体が動かない」といった、感情や意欲の麻痺、脳の疲弊があります。

また、感情のコントロールがうまくいかなくなることで、イライラや怒りといった形で、つらさが表にあらわれることもあります。

家族の側から見ると「冷たい」「不機嫌」と映るかもしれませんが、それは本人なりの限界のサインである場合も多いのです。

職場や学校で見られる行動の変化

職場や学校で見られる行動の変化

職場や学校では、社会的な役割や周囲への適応が求められる場面が多いため、うつ病のサインが特に目立ちやすくなります。

その背景には、集中力や判断力、意欲の低下、そして他人との関わりへの強い負担感があります。

どれだけ頑張ろうとしても、脳がうまく働かず、思考や行動が大きく制限されてしまうのです。

遅刻・欠勤・課題の遅れなどが続いていても、実際には、日々の仕事や勉強をこなすだけで、本人にとっては限界を超える負荷になっていることがあります。

周囲が早めに小さな異変に気づき、環境の調整や専門的な支援につなげることがとても大切です。

恋愛関係で見られる行動の変化

恋愛関係で見られる行動の変化

親密な恋愛関係では、うつ病のサインがより繊細な形であらわれることがあります。

たとえば、「連絡が減る」「スキンシップを避ける」「愛情表現がなくなる」といった変化があっても、心のエネルギーが枯れてしまい、余裕がなくなっている状態かもしれないのです。

また、自己評価の低下や罪悪感の影響で、「自分は相手を幸せにできない」「一緒にいる資格がない」と思い込み、一方的に別れを告げてしまうケースもあります。

相手の変化を「拒絶」や「冷たさ」と受け取る前に、心の不調のサインかもしれないことを意識してみてください。

なぜうつ病になると行動が変わるのか?背景にある症状

うつ病の症状

うつ病による行動の変化は、脳の機能や自律神経、ホルモンバランスなど、心と体の両面に影響する症状が複雑に絡み合っています。

ここでは、うつ病の精神的・身体的な症状について、代表的なものを紹介します。

参照:うつ病|国立精神医療研究センター
参照:患者さんとご家族のためのうつ病ABC|スマイルナビゲーター

精神的な症状

精神的な症状

うつ病は、気分や意欲、思考の働きが落ち込み、心と体にブレーキがかかったような状態です。

「やる気はあるのに、動けない」と感じることが多くなります。

たとえば、何をしても気分が晴れず、好きだったことにも興味がわかなくなることがあります。

また、物事を悲観的にとらえやすくなり、自分を責めてしまうことも少なくありません。

こうした変化は、「人と会うのを避ける」「動作が鈍くなる」「表情が乏しくなる」といった、行動や人との関わりにも表れます。

身体的な症状

身体的な症状

うつ病は、体の不調から始まることも少なくありません。

特に多いのが、睡眠の乱れや強いだるさです。

朝なかなか起きられない、会社や学校に行けないといった行動の制限につながることもあります。

また、食欲がなくなったり、原因のはっきりしない体の痛みが出たりすると、「何かの病気かも」と不安が大きくなることもあります。

これらはすべて、うつ病にともなう身体症状であり、自律神経の乱れやストレスホルモンの影響で体にもサインが出ているのです。

まとめ

まとめ
  • ・うつ病では、日常的な行動や表情、言葉に特徴的な変化があらわれる
  • ・家庭・職場・恋愛関係など、状況によってサインの出方は異なる
  • ・「怠け」や「気のせい」に見える行動の裏には、心と体の深刻な不調がある
  • ・うつ病は精神面だけでなく、睡眠・食欲・痛みなど身体症状も伴いやすい
  • ・本人が自覚しにくいサインこそ、周囲の気づきと理解が重要になる

うつ病のサインは、必ずしも「気分が沈んでいる」「泣いている」といった分かりやすい形で現れるわけではありません。

たとえば、「人との関わりを避ける」「趣味への関心がなくなる」「身だしなみに無頓着になる」といった小さな変化が、心の限界を知らせる重要なシグナルであることもあります。

また、言葉のトーンや内容、表情の乏しさ、会話や動作のタイミングのズレなど、周囲から見える違和感が、早期の気づきにつながることもあります。

もし思い当たるサインがあれば、ひとりで抱え込まず、早めに専門機関へ相談することを検討しましょう。

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