第140回

人を信じられないと感じるのはなぜ?見られがちな特徴や原因、治し方を解説

人を信じられないと感じるのはなぜ?見られがちな特徴や原因、治し方を解説

「人を信じたいのに、どうしても疑ってしまう」「裏切られるのが怖くて、人と距離をとってしまう」

そんな自分に疲れてしまうことはありませんか。

人を信じられないという気持ちは、決してめずらしいことではありません。

過去の経験や心の傷、あるいは自己肯定感の低さなど、いくつかの要因が重なって生まれる心の防衛反応でもあります。

この記事では、「人を信じられない」と感じる人によく見られる特徴や原因を解説します。

人を信じられないときに試したい方法も紹介しているので、参考にしてください。

「人を信じられない」と感じている人の5つの特徴

「人を信じられない」と感じている人の特徴

ここでは、人を信じられないと感じている人の代表的な5つの特徴を紹介します。

1:相手の言葉を素直に受け取れない

相手の言葉を素直に受け取れない

相手から褒められたり、好意を示されたりしても、心のどこかで「本当だろうか」と疑ってしまうことがあります。

これは、自分に対する信頼感が低下しているときに見られる反応です。

「自分が肯定的に評価されるはずがない」という思い込みがあると、他人からの言葉をそのまま受け取ることが難しくなります。

その背景には、過去に言葉で傷つけられた経験や、信頼していた人に裏切られた体験が関係していることがあります。

心の奥で「もう二度と傷つきたくない」という防衛反応が働き、たとえ嬉しい言葉をかけられても、素直に受け取れなくなってしまうのです。

2:無意識に人と距離を置いてしまう

無意識に人と距離を置いてしまう

人と深く関わることに、無意識のうちにブレーキをかけてしまうことがあります。

親しくなればなるほど、「もし裏切られたらどうしよう」という不安が強まり、知らず知らずのうちに心に壁をつくってしまうのです。

その結果、当たり障りのない会話はできても、自分のプライベートな話や本音は避けるようになります。

これは決して冷たいからではなく、「これ以上、心に踏み込まないでほしい」という自己防衛の反応です。

人を遠ざける行動の裏には、かつての傷ついた体験が関係していることも少なくありません。

3:相手を試すような言動をする

相手を試すような言動をする

「この人は本当に自分を大切に思ってくれているのか」という不安が強いと、相手を試すような行動をとってしまうことがあります。

わざと冷たくしたり、無理なお願いをして相手の反応を見たりするのは、どんな自分でも受け入れてもらえるかを確かめたいという不安のあらわれです。

しかし、この行動は相手に負担をかけ、関係をぎくしゃくさせる原因にもなります。

愛情を確かめたいという気持ちが、結果的に相手を遠ざけてしまい、そのすれ違いが人を信じられなくなる悪循環を生みやすくします。

4:「どうせ裏切られる」という思い込みがある

「どうせ裏切られる」という思い込みがある

過去のつらい経験から、「人はいつか裏切るもの」という考えが心に深く根づいてしまうことがあります。

この思い込みが強いと、相手のちょっとした言動を過敏に受け取り、「嫌われたのではないか」「また裏切られるかもしれない」と感じてしまうのです。

たとえば、少し返信が遅れただけで不安になったり、距離を置かれたように感じたりすることがあります。

傷つくことを避けようとして関係が深まる前に心を閉ざしてしまうといった反応は、過去の痛みから自分を守るための行動です。

5:自分にも他人にも完璧を求めてしまいがち

「こうあるべき」という理想が強く、自分にも他人にも完璧さを求めてしまう傾向があります。

そのため、相手の小さなミスや欠点に敏感になり、失望や不信感を抱きやすくなります。

頭では「誰にでも弱さがある」と理解していても、感情として受け入れるのが難しいのです。

完璧主義は人間関係に緊張や窮屈さを生み出し、結果的に「人は信じられない」という感覚を強めてしまう要因になります。

人を信じられないと感じてしまう主な原因4つ

人を信じられないと感じてしまう主な原因

「人を信じられない」という気持ちは、多くの場合、過去の傷ついた記憶や不安が関係しています。

ここでは、主な4つの原因を整理して見ていきましょう。

1:過去の人間関係で深く傷ついた経験がある

過去の人間関係で深く傷ついた経験がある

人を信じられなくなる最も大きな原因は、過去の人間関係で受けた心の傷、いわゆるトラウマです。

たとえば、信頼していた友人に秘密をばらされた、恋人に裏切られた、学校でいじめに遭ったなどの経験は、「人を信じると、また深く傷つくかもしれない」という恐怖心を心に植え付けます。

脳が自分を守るために、無意識に「人=危険」と判断し、他人を信じることにブレーキをかけてしまうのです。

2:自分は大切にされないと思っている

自分は大切にされないと思っている

自己肯定感の低さも、人を信じられない気持ちの根底にある大きな原因です。

自分自身に価値があると思えないため、「こんな私が、人から好かれるはずがない」と思い込んでしまいます。

そのため、誰かから優しくされても、「何か裏があるに違いない」と疑ったり、見捨てられることへの不安を常に感じたりします。

自分を大切に思えないと、他人が向けてくれる純粋な好意を、そのまま受け取ることが難しくなるのです。

3:愛情を感じられない幼少期を過ごした

愛情を感じられない幼少期を過ごした

人を信じる感覚の土台は、幼少期の親との関係の中で育まれます。

もし、親が厳しすぎたり、逆に関心を示さなかったりして、ありのままの自分を受け入れてもらえた経験が少ないと、心の「安全基地」が作られません。

困った時や悲しい時に安心して頼れる大人がいなかった経験は、「人は信頼できないものだ」という感覚を無意識に育ててしまいます。

この感覚が、大人になってからの人間関係にも影響を及ぼすのです。

4:一人で問題を抱え込むことが多い

一人で問題を抱え込むことが多い

「人に頼るのは迷惑だ」「弱みを見せたくない」という思いから、何でも一人で解決しようとする習慣も人を信じられなくなる一因です。

誰かに助けを求め、それに応えてもらったという成功体験がないため、人を信頼するスキルが育ちません。

「結局、頼れるのは自分だけ」という考えが強化され、他人を自分の世界から遠ざけてしまいます。

自立しているように見えても、実は孤独を深め、人を信じる機会を自ら失っている状態なのです。

人を信じられないときは他の病気が隠れている可能性も

人を信じられないときは他の病気が隠れている可能性も

「人を信じられない」という状態は、それ自体が病気ではありません。

しかし、その裏には心のエネルギーが低下していたり、不安が強くなっていたりといった心の不調のサインが隠れていることがあります。

たとえば、うつ病では物事を否定的に捉えやすくなり、「どうせ誰も自分を理解してくれない」と感じやすくなります。

また、不安障害では、人との関わりそのものに強い緊張や恐怖を感じ、他人を信じるよりも「関わらない方が安全だ」と感じてしまうこともあります。

・学校や職場に行けない

・誰とも話せず孤立してしまう

・眠れない、食欲がない

「人を信じられない」という気持ちが続き、上記のような生活への影響が出ている場合は、早めに精神科・心療内科へ相談しましょう。

人を信じられない状態の治し方

人を信じられない状態の治し方

人を信じられない状態を治すために、上記5つの方法を試してみてください。

1:原因を紙に書き出して整理する

原因を紙に書き出して整理する

まずは、頭の中にあるモヤモヤした気持ちを、紙にすべて書き出してみましょう。

自分の感情を文字にして「見える化」することで、何に不安を感じ、何を恐れているのかを客観的に見つめ直せます。

「いつ、誰の、どんな言葉で傷ついたか」など、誰かに見せるわけではないので、正直な気持ちをそのまま書いてみてください。

頭の中が整理されるだけで、心は少し軽くなるでしょう。

2:自分を褒める習慣をつける

自分を褒める習慣をつける

人を信じるためには、まず自分自身を信じ、大切にすることが土台になります。

どんなに小さなことでも良いので、今日できたことを一つ見つけて、自分を褒める習慣をつけましょう。

「朝、時間通りに起きられた」「挨拶ができた」などで十分です。

これを続けることで、他人からの評価に頼らなくても、自分で自分を認められるようになり、自己肯定感が育っていきます。

自分を大切にできるようになると、他人からの優しさも素直に受け入れやすくなります。

3:相手への期待値を下げる

相手への期待値を下げる

相手への期待を手放すことで、人間関係のストレスは大きく減らせます。

「普通はこうしてくれるはず」「なんで分かってくれないの?」といった、相手への過度な期待が、結果的に裏切られたという感情を生み出します。

他人は自分の思い通りには動かないという現実を受け入れ、相手への期待値を下げてみましょう。

「連絡をくれたらラッキー」くらいに考えてみると、相手の行動に一喜一憂することが減り、心が楽になります。

4:環境を変えてみる

環境を変えてみる

もし、あなたを傷つける特定の人間関係や環境があるのなら、そこから物理的に距離を置くことも有効な手段です。

たとえば、新しい習い事を始めたり、SNSのコミュニティに参加したりと、今までの自分を知らない人たちとの関係をゼロから築いてみましょう。

環境を変えることは、過去の辛い記憶を思い出す機会を減らす効果もあります。

5:すべての人を信じる必要はないと知る

すべての人を信じる必要はないと知る

「人を信じられない自分を変えなければ」と思うほど、心は苦しくなります。

しかし、すべての人を信じる必要はありません。

むしろ、「この人は信頼できるかもしれない」と、相手をしっかり見極めながら、少しずつ心を開いていくことが大切です。

「信じるか、信じないか」の二択で考えるのではなく、信頼にはグラデーションがあると考えましょう。

まとめ

まとめ
  • ・「人を信じられない」という感情は、誰にでも起こりうる心の防衛反応
  • ・背景には、過去の裏切り・自己肯定感の低さ・幼少期の愛情不足などが関係している
  • ・疑いや距離をとる行動の裏には、「また傷つきたくない」という不安が隠れている
  • ・心のSOSサインとして、うつ病や不安障害などが隠れているケースもある
  • ・信頼を取り戻すには、「自分を認める」「期待を手放す」「安心できる環境を選ぶ」ことが大切

人を信じられないという感情は、誰にでも起こりうる心の防衛反応です。

いろいろな理由が考えられますが、他の病気が隠れているケースもあります。

生活に支障が出ている場合には、一人で抱え込まず、精神科や心療内科に相談してみてください。

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