鼻のお悩み別コンプレックス解決法
鼻が低い、団子鼻、鼻筋がないなど鼻に関するコンプレックスを抱えていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。
今回は鼻のコンプレックスを解消する様々な方法について徹底的に検討していきたいと思います。
鼻の構造
まず鼻の構造について解説します。
頭蓋骨を正面から見た時に、鼻は大きな空洞として見えます。これを鼻腔と呼びます。
頭蓋骨はいくつかの骨が合わさってできていますが、鼻腔の入り口を形成する骨は鼻骨と上顎骨です。
鼻骨は鼻根部分を形成しています。
次に、鼻の形は軟骨が集まることで形成されています。
鼻は主に3つの軟骨が形を決めています。
外側鼻翼軟骨、鼻中隔軟骨、大鼻翼軟骨の3種類です。
外側鼻翼軟骨は鼻の中央に屋根のように左右に2枚ある軟骨です。鼻中隔軟骨は鼻の中央にある左右を分ける仕切り板のような軟骨で、これによって鼻の高さや長さが決まります。大鼻翼軟骨は鼻尖部に左右に存在し、鼻尖部の形を形成しています。
それぞれがどのようにコンプレックスに関わっているかは次で解説致します。
コンプレックスの種類
低い、鼻筋がない
日本人でこちらのお悩みがある方は多いのではないでしょうか。
全体的に立体感のない鼻のことを指します。
鼻が低い原因は鼻骨と鼻中隔軟骨の高さがないことが挙げられます。
鼻骨の高さがない方は鼻根から鼻筋がなくのっぺりとした印象になります。
鼻中隔軟骨の高さがない方は潰れたような鼻の形になってしまいます。
また、鼻骨の高さがあり鼻中隔軟骨の高さがない場合は鷲鼻といったわしの嘴のような形の鼻になります。
丸い
団子鼻と呼ばれる形になります。
丸い鼻の原因は大鼻翼軟骨の鼻尖部分の広がりや鼻尖の軟部組織が厚いことが挙げられます。
大鼻翼軟骨は下から見た際にXのような形をしています。
そのXの角度が横に広がっていると鼻が丸くなってしまいます。
また鼻尖部の脂肪組織が多いと丸い団子鼻になってしまいます。
上向き
鼻尖が上を向いていて、顔を正面から見た際に鼻の穴がはっきりと見えてしまう豚鼻と呼ばれるような形です。
上向きの鼻の原因は鼻中隔軟骨の長さが短いことが挙げられます。
鼻の下端は鼻腔を形成する上顎骨の縁で形成されますが、その下端に対して鼻中隔軟骨が短い場合は鼻尖が上を向いてしまいます。
広い
鼻が横に大きく広がっている状態で、あぐら鼻やにんにく鼻と呼ばれる形です。
広く大きなはなの原因は鼻腔の入り口が大きいもしくは鼻の穴が広がってしまっていることが挙げられます。
小鼻のところには小鼻翼軟骨という小さな軟骨がありますがほとんどが軟部組織で形成されています。鼻をよく触る人はその軟部組織が横に広がってしまう可能性があります。
また、頭蓋骨に空いている鼻腔の入り口が大きいとそれに合わせた鼻の大きさになってしまうため鼻が大きくなってしまいます。
コンプレックスごとの解決方法
ここからはコンプレックスごとの解決方法について解説していきます。
低い
- メイク
- ヒアルロン酸
- プロテーゼ、軟骨移植
低い鼻の解決方法は、鼻筋をしっかりと作ってあげることです。
そのためメイクで鼻筋を描いてあげることでも対処することができます。
根本的な解決方法としてはプロテーゼや軟骨を移植して鼻筋を形成するという方法があります。しかし軟骨を移植する場合、耳や肋骨の一部から軟骨をとってくる必要があり大掛かりな手術となってしまう上に、一度手術を行うと元に戻すためには再度手術を行う必要があります。またダウンタイムも1ヶ月程度あります。
手軽に鼻を高くする方法としてヒアルロン酸注射があります。ヒアルロン酸注射は直接皮膚の下に打つことで軟骨の代わりとなり自分の理想とする鼻筋を形成することができます。欠点としてはヒアルロン酸はもともと体の中にある成分であるため徐々に分解され溶けていき最終的には無くなってしまいます。ヒアルロン酸の種類にもよりますがおよそ半年から1年程度持続します。ヒアルロン酸はヒアルロニダーゼという酵素で溶かすこともできるため、思ったようにならなかった場合は溶かすことですぐにリセットできるという点でも気軽に試すことができます。
丸い
- メイク
- 脂肪溶解注射
- ヒアルロン酸
- 鼻尖形成術
丸い鼻の解決方法は、鼻尖をシャープに見せることです。
そのためには鼻尖部の脂肪組織を減らすことと、大鼻翼軟骨の形を整えることが有効です。
メイクでもノーズシャドウを使うことでシャープな印象にすることができます。
ダイエットをすることでも少しすっきりとした印象になるとは思いますが、鼻の脂肪組織はダイエットでもそこまで大きくは変化しないため直接アプローチするのであれば脂肪溶解注射がおすすめです。脂肪溶解注射のデメリットとしては3−4回繰り返して行わないと効果が分かりづらいことが挙げられます。
大鼻翼軟骨が横に広がっている場合は脂肪組織を減らしても丸みを帯びていることが多いです。そのため大鼻翼軟骨の形を整えてあげる必要があります。
大鼻翼軟骨を整える方法として鼻尖形成術というものがあります。
鼻尖形成術は左右に広がった大鼻翼軟骨を糸で縛ることで広がりを抑えるという方法です。
糸で縛るだけなので軟骨移植などより比較的低侵襲で行えることがメリットです。デメリットとしては糸で縛るだけなので高さはあまり出ません。大きくて丸い鼻がお悩みの方には適していると思います。
低くて丸い鼻の場合はヒアルロン酸注射がおすすめです、外鼻翼軟骨や鼻中隔軟骨が足りない部分にヒアルロン酸を注射し補ってあげることで気軽に鼻をシャープにすることができます。しかしデメリットとして鼻尖部は軟骨のみで形成されているため、ヒアルロン酸が流れやすいということが挙げられます。流れてしまって広がってしまうことで逆に大きく見えることがありますので注意が必要です。注入する量などは医師としっかり相談しましょう。
上向き
- メイク
- 鼻中隔延長術
- (ヒアルロン酸)
上向きの鼻の解決方法は鼻の穴を目立たなくすることです。
メイクでハイライトなどを使って鼻の穴を目立たなくすることで症状が緩和されることがあります。
最も根本的な解決方法としては鼻尖を物理的に下げてあげる鼻中隔延長術という方法があります。鼻や耳、肋骨などから採取した軟骨を鼻尖部に入れることで鼻尖部を整えます。この軟骨の移植の角度を調節することによって鼻先を下に向けることができます。デメリットとしてはやはり大掛かりな手術となってしまう点です。
ヒアルロン酸を鼻先に入れることで症状を緩和させることができます。しかし鼻先はヒアルロン酸が安定しにくいため広がってしまったりする可能性がありますので、あまりたくさんは入れることができません。
広い
- メイク
- 鼻翼縮小術
- 脂肪溶解注射
広い鼻の解決方法は小鼻を目立たなくしてあげることです。
広い鼻の場合ノーズシャドウを使うと立体感が出て外国人のような鼻の印象を与えることができます。
根本的な解決方法としては小鼻を小さくする小鼻縮小術という手術があります。小鼻の付け根部分を切開し内側に縫合し直すことで小鼻を縮小することができます。デメリットとしてはどうしても傷跡が目立ってしまう場合があります。
小鼻はほとんどが軟部組織で形成されているため脂肪溶解注射で小鼻の脂肪細胞を破壊することもできますが、鼻の穴が大きく広がっている場合は脂肪細胞を破壊しても広がりを小さくすることはできません。
手術や注射以外の改善方法
医療施術以外の方法としてマッサージや鼻クリップなどの方法が知られています。
これらの方法は実際のところそれほどの効果はなくデメリットの方が多いのではないかと考えます。
マッサージや鼻叩きは骨の成長を促したり、むくみを改善して鼻筋を目立たせる効果は期待できますが、効果が出るまでには時間がかかり、それよりも皮膚の負担が大きくなるため肌荒れや皮膚の肥厚が生じてしまいます。
また鼻クリップは小鼻を主に挟むことになるかと思いますが、小鼻にはそれほど軟骨はなく、軟部組織で形成されているため脂肪や耳たぶと同じように押さえても形はほとんど変わりません。鼻クリップの通販サイトを見るとビフォーアフターが髪の毛の1本1本まで同じで鼻だけ形が変わっているような明らかに合成写真が使われているものもあります。
そのためこれらの方法はあまりおすすめできません。
まとめ
今回は鼻のコンプレックスを改善する方法についてまとめました。
総合的にはさまざまなお悩みを気軽に解決できるヒアルロン酸での治療をおすすめします。
当院は鼻のヒアルロン酸施術を積極的に行っております。
鼻のコンプレックスがある方はぜひ一度カウンセリングにお越しください。
ファイヤークリニック
PROFILE
-
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員
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