セルフダーマペンの注意点
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はじめに
ダーマペンとは、細い針を使って、意図的に肌に傷をつけて肌が持っている修復力を促す治療です。修復する過程でコラーゲンやエラスチンなどの肌の基盤となる成分の生産を助けます。クリニックでダーマペンの施術を受けた後、赤みや腫れが発生する方もいます。細い針で肌を傷つけるわけですから、施術後にはデリケートなケアが必要です。
もちろん、クリニックでは皮膚へのダメージが最小限に抑えられるように配慮されています。万が一何か皮膚のトラブルがあってもすぐに医師の判断のもとで処置をすることが可能です。クリニックでの施術は、十分な肌の管理が行われるため治療費が高くなることは否めません。
「ダーマペンをやってみたいけど治療費が高い」という方の中には、ご自身でダーマペンを購入してケアをしている方もいます。クリニックで行うダーマペンとご自身で行うダーマペンは、何に違いがあるのでしょうか。ここでは、ご自身でダーマペンを購入する前の注意点についてご説明します。
1. セルフダーマペンにはリスクが多い
1-1. ご自身で準備するもの
ご自身で行うダーマペンであっても皮膚に傷を入れるのは同じです。クリニックで行うダーマペンを自分で行うためには、クリニックで用いられるアイテムを用意し、衛生面なども配慮する必要が出てきます。下記3点を、ご自身で準備しなければいけません。
①麻酔クリーム
クリニックでダーマペンを行う場合、通常麻酔クリームを用います。セルフダーマペンを行いたい方は通販で購入できるようです。しかし、本当に安心して使用できる麻酔クリームなのかどうかを見極める必要があります。
②滅菌された針
通販で手に入るダーマペンには、滅菌された針が付属でついてきますが、滅菌期限などの記載がないものもあります。滅菌されていない針を使用すると感染症を引き起こしてしまう懸念があります。
③消毒液
ご自身で上記3点準備するのは難しいことではありませんが、医学的な専門知識のない方が通販で売られている麻酔クリームなどを買うのは、「本当に安全な商品なのか」と心配になってしまうでしょう。もし安心の商品を準備することができたとしても、そもそもこの施術が持っているリスクを知ることで、セルフダーマペンを踏みとどまるかもしれません。
1-2. ダーマペンのリスク
クリニックで看護師や医師によってダーマペンの施術を受ける際、主に2つのリスクが事前に説明されます。
①赤みや皮むけなどの副作用がある
治療で肌に穴を開けるため、内出血、赤み、腫れなどが発生することがあります。針を刺す深さが深くなると、肌が受ける刺激が強くなり、発症する可能性が高まってしまいます。
②肝斑の悪化の恐れがある
肝斑とはほほ骨のあたり、額、口の周辺にできる左右対称のシミです。ホルモンバランスの乱れが主な原因と言われており、女性にできることが多いようです。肝斑の部分に炎症になると色素沈着を誘発・悪化させる可能性があります。
1-3. ご自身でダーマペンを行う際にさらに高まるリスク
ご自身でダーマペンを行うと肌の状態を的確に判断できないため、短い期間に回数を増やし過ぎてしまったり、ダーマペンを当てるべきでない箇所に当ててしまったりといった懸念があります。
①長引く炎症や色素沈着
肌がコラーゲンやエラスチンを生成するためには、肌が元に戻るまでの時間が必要です。しかしセルフダーマペンで必要な回数以上行ってしまうと、肌トラブルが悪化する可能性があります。
②注意ニキビ跡・傷跡の悪化
傷跡を治療したい目的でダーマペンをする方は、間違った施術によって状態を悪化させる懸念があります。正しくコラーゲン生産する肌に導くには、あまり深い針を刺してしまうと毛細血管の破裂を引き起こしてしまうこともあります。
③感染症のリスク
ご自身では徹底しているつもりでも感染症の知識が乏しい方にとっては、器具を清潔に保つのは難しいでしょう。
④施術後の管理も自分で行う必要がある
美容クリニックでダーマペンを行った後、アフターケアに対応してもらえます。セルフダーマペンで腫れがひどくなってきた場合、皮膚科に行ったとしてもダーマペン手技後の皮膚の状態をあまり知らない医師もおり、すぐに処置をしてもらうことが難しい場合があります。
セルフダーマペンは、一歩間違えるとこのようなリスクがあるのです。
2. セルフダーマペンとクリニックでの施術の違い
ダーマペンは、髪の毛よりも細い超極細針で皮膚に微細な穴を開け、肌が回復する力を高めます。その過程で肌のハリや弾力に重要な成分が生成が促され、お肌の再生が活発に行われるようになります。肌に微細な穴をあける際、最大深度も3.0mmと深く、真皮層から肌全体を修復します。肌トラブルの症状に応じて針の深度を0.2mm〜3.0mm調整することができるため、治療効果が高く施術時間が短いのも特徴です。
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美容クリニックで使用しているダーマペンは、針の深さ、細さ、圧力のかけ方を細かく調整できます。医師や看護師がその方の皮膚の状態、骨格、その時の肌の調子を見て、「ここは深めの針を」「この部分は細めの針を」と的確に判断しながら行います。
医師や看護師はダーマペンの使用経験も豊富なため手技の正確さが違いますが、ご自身でダーマペンを行うと、どうしても肌の調子を十分理解しないまま行ってしまい、適切に調節することが難しいでしょう。
クリニックでダーマペンを行った場合、万が一の肌トラブルにも即座に医師が対応するので、安心して受けていただくことができます。
さいごに
セルフダーマペンは、販売価格も安いため、気軽に始められるイメージをお持ちかもしれません。しかし、医師や看護師がダーマペンを行ってもある程度赤みや腫れが出る治療を、ご自身で行うには様々なリスクが伴います。一度色素沈着やニキビ跡を悪化させてしまうと、なかなか治らずに後悔するかもしれません。ご自身のお肌のためにも、クリニックでのダーマペンを検討することをおすすめします。
ファイヤークリニック
PROFILE
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2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員
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