【検討中の方必読!】ダーマペンについて徹底解説!
こんにちは!今回はダーマペンについて解説していきます。
ダーマペンはしわやニキビ痕など幅広いお肌の悩みを解決してくれて、なおかつ副作用やダウンタイムが軽いため、今人気の治療です。
Contents
・そもそもダーマペンとは?
ダーマペンは、マイクロニードリングという皮膚再生治療を行うためのペンタイプの器具で、主に肌質の改善・ニキビ痕治療・毛穴の治療・有効成分投与などを目的とした治療法です。ペン状の器具の先から数本の針が出たり入ったりを繰り返し、それをお肌に当てることでお肌に微小な穴をたくさん開けます。
海外でも皮膚の老化、ニキビや怪我による傷跡、肉割れ線、脱毛などの治療を目的とした低侵襲の美容技術として人気を博しています。米国食品医薬品局(FDA)により瘢痕、シミなどの治療に承認されています。
当院のダーマペンはダーマペン4という器具を使用しております。従来のものより約1.4倍(1秒間に約1900個)の穴を開けることができます。
症状や目的に合わせ針の深さを0.25~2.5mmで調整することができ、最大深度も2.5mmから3.0mmまで深くなったため、より効率的に有効成分を浸透させることができます。
針穴は数分から数時間で塞がるため表皮の損傷が少なく、より安全に治療でき効果が期待できます。
ペンタイプのため、ダーマローラーでは治療が難しかった目の周囲などの狭い範囲や、鼻やフェイスラインなど湾曲した部位の治療も可能です。
・肌に無数の穴を開ける!? ダーマペンのお肌メカニズムを解説
ダーマペンのはどのような機序でお肌を改善させるのか解説していきます。
ダーマペンは先ほども解説しましたが針でお肌に無数の小さな穴を開けます。
そうすることで固まってしまったコラーゲンや古い細胞を破壊して、あなた自身の傷を治す力を利用してお肌の状態を改善していきます。
傷を治す力には3段階のステップがあります。
第1段階(炎症期)では、針により血管や細胞、コラーゲンの束を局所的に破壊します。
その傷害部位に血小板と好中球が集まってきます。
血小板が活性化することにより、トランスフォーミング成長因子α(TGF-α)、TGF-β(β)、血小板由来成長因子(PDGF)などの成長因子の放出を促し、コラーゲンやエラスチンの生成と増殖を促進します。また好中球などの免疫細胞が傷に入る汚れやバイ菌と戦うことによって炎症が起こり、血流が良くなります。
第2段階(増殖期)では、免疫細胞が好中球から単球(マクロファージ)という細胞に置き換わり、血小板とともに成長因子の放出を行います。
ケラチノサイト、線維芽細胞が成長因子の放出の影響を受けて、フィブロネクチンマトリックス(接着剤みたいなもの)が形成され、コラーゲンを定着させます。その結果、Ⅲ型コラーゲンという幼弱なコラーゲンが生成されます。
第3段階(リモデリング期)では、組織の再構築と血管の成熟により、Ⅲ型コラーゲンがI型コラーゲンという頑丈なコラーゲンに変換され、肌の引き締め効果が得られます。
組織学的には、表皮が厚くなり真皮のコラーゲンと弾性繊維の体積が増加している状態となります。
コラーゲンは皮膚の中で網目状に存在しているタンパク質で、肌のハリを保つ役割があります。
通常の創傷治癒では傷跡となってしまいますが、ダーマペンなどのマイクロニードリングでは環境ストレス(例:感染、空気、紫外線、機械的緊張)を最小限に抑え、組織の再生を最大化すると考えられています。
・ダーマペン効果ってどんなものがある?
しわ、脱毛、傷や肌荒れによるニキビ痕やシミに効果があることが研究で明らかになっています。また、肌のバリアを一時的に壊すため薬液を浸透させやすくする効果がることも今注目されており、薬剤やワクチンの投与方法として応用されることもあります。
最も研究が行われているニキビ痕への効果としましては、6週間間隔で4回の治療の後、平均で58%の改善が見られたという報告や、3ヶ月間にわたる6回の治療により、瘢痕の外観が51%~60%改善し、肌のきめが40%~50%改善し、全体として80%~85%の満足度を得たという報告があります。
しわに関しては2回の治療を行い、30週後に行った検証では30%のしわの深さが2倍減少したという報告があります。
肉割れ線や妊娠線に関しましてはレーザー治療よりも効果的であるという研究結果があります。
シミに関しましては主に肝斑に対する研究が盛んに行われていますが、ある研究では1ヶ月間隔で2回の治療を行った結果、肝斑の改善が見られました。またトラネキサム酸内服と併用するとさらに効果があることがわかっています。
・副作用はある?ダウンタイムはどれくらい?
副作用はほとんどが重症度の低いものであり、重篤なものは報告されていません。
処置中に生じる副作用としては痛みと微小な出血です。処置後の最も一般的な副作用は処置後の一過性の痛み、不快感、赤み、腫脹です。
炎症後の色素沈着が発生する場合がありますが、数ヶ月以内に消失するものがほとんどです。
ダウンタイムに関しては、レーザー治療など他の治療と比較して比べて副作用の頻度が低く、ダウンタイムも少ないと報告されています。
赤みに関しては、ある研究では、24〜48時間以内に紅斑が正常化し、針の長さに関係がないとされています。通常レベルの設定であれば、翌日にはほとんど気にならない程度に赤みは目立たなくなりますし、赤みが気になる場合でも、普段通りのメイクをして頂けますので、ご安心ください。
・効果はどれくらいで出る?
結論から申し上げますと1度の治療では効果はあまり実感できません。
しわやシミに対しては2回の施術で効果がわかるようになります。ニキビ痕に対しては4〜6回の治療で効果が分かるようになります。効果の感じ方は個人差や元々のお肌の状態に左右されますが、大事なことは1度の治療で効果が出なかったからといって諦めてしまわないことです。
ダーマペンの効果は、数週間から数ヶ月の間に、新たに形成されたIII型コラーゲンが成熟したI型コラーゲンに変わることで、肌が引き締まり、傷跡やシミが目立たなくなるという効果が現れます。治療後すぐに効果が出るというわけではなく、治療後から数週間から数ヶ月かけて徐々にお肌の状態が改善するのです。
・ダーマペンってどれくらい痛い?
針の長さが長い程痛みも感じやすくなります。また、肉の少ないおでこや骨に近い部分は、針の長さを短くしていても痛みを感じやすいです。ダーマペンでの治療を行うなら、痛みは付きものとなってしまいます。
痛みの種類ですがダーマペンには針が付いているため、チクチクとした痛みとなります。中にはヒリヒリとするような痛みを感じる方もいるようです。痛みの感じ方は人それぞれですが痛みの程度を聞くと堪えられないようなイメージはなく、痛みで断念した方はほとんどいません。
痛みが心配な人、痛みが怖い人、治療中に痛くなってきた人は我慢することなく、事前に麻酔を検討するのがおすすめです。
ダーマペンは皮膚に穴をあけるので、どうしても麻酔の有無に関わらず、しばらくすると赤みが出てヒリヒリする場合があります。
痛みを感じやすい部位としてはフェイスライン、鼻の頭、額、頬骨のあたりなどが挙げられます。
ただし、赤みやヒリヒリに関しては長期間続くものではなく、早いと1~2日、一般的には3~4日程度様子見すると、ほぼ完全に治まる事が多いです。
・メイクやスキンケアはいつからできる?
施術後数時間以内に皮膚のバリア機能が速やかに回復するため、シャワーや保湿は当日から、メイクやスキンケアは翌日から、入浴は2日後から可能です。
・誰でもできる?
ダーマペンは針で肌に小さな穴を開ける施術です。
ニキビ治療でピーリング効果のある製剤を使用されている方、グリコール酸、サリチル酸、トレチノインやレチノール、ハイドロキノンなどを使用されている方は刺激が出やすいことがあるので施術の1週間程前より使用を控えて下さい。 重度の敏感肌の方、皮膚に強い炎症(アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、かぶれ等)や悪性腫瘍がある方、ヘルペス治療中の方、ケロイド体質の方、日焼け後の色素沈着、炎症が強い方 出血傾向、出血性疾患のある方などは施術を行うことができません。
トレチノイン・ハイドロキノン・レチノールを使用されている方は、施術後の赤みやひりつきなどの反応がおさまるまで使用を控えて下さい 。
・針の深度ってどれくらいがいいの?
何度も治療を受けている方の中には針の深さを気にされる上級者の方もいらっしゃると思います。
単純に針の深さが深いほど強力な効果が得られるように考えがちですが、そうではありません。
針の長さを1mmに設定することが最も望ましく、正確な設定であることが示されています。一方、針の長さが3mmの場合でも、1.5~2.0mmの深さまでしか刺さっていないという研究結果があります。また、2.5mm以上の深さでは色素沈着などのリスクが高くなる傾向があるという報告があります。
皮膚の厚さは、体の部位によって異なっていますが、表皮で0.041mmから0.268mm、真皮まで含めると1.19mmから2.40mmあるといわれています。浅すぎても真皮に到達できなければ効果を得ることができません。浅すぎても深すぎてもだめなようです。
しかし、まぶた周辺は人体で最も皮膚の薄い場所なので浅目の深度での施術が必要となります。
・まとめ
いかがでしたでしょうか。ダーマペンはメリットがたくさんあるにもかかわらず、副作用やダウンタイムが軽い画期的な治療法です。
当院はダーマペン治療のたくさんの実績があります。
ぜひ当院での治療をご検討ください!
ファイヤークリニック
<参考文献>
- Iriarte, C., Awosika, O., Rengifo-Pardo, M., & Ehrlich, A. (2017). Review of applications of microneedling in dermatology. Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 10, 289–298. https://doi.org/10.2147/CCID.S142450
- Juhasz, M. L. W., & Cohen, J. L. (2020). Microneedling for the treatment of scars: An update for clinicians. Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 13, 997–1003. https://doi.org/10.2147/CCID.S267192
- Mccrudden, M. T. C., Mcalister, E., Courtenay, A. J., González-Vázquez, P., Raj Singh, T. R., & Donnelly, R. F. (2015). Microneedle applications in improving skin appearance. Experimental Dermatology, 24(8), 561–566. https://doi.org/10.1111/exd.12723
- Sasaki, G. H. (2017). Micro-Needling Depth Penetration, Presence of Pigment Particles, and Fluorescein-Stained Platelets: Clinical Usage for Aesthetic Concerns. Aesthetic Surgery Journal, 37(1), 71–83. https://doi.org/10.1093/asj/sjw120
- Zduńska, K., Kołodziejczak, A., & Rotsztejn, H. (2018). Is skin microneedling a good alternative method of various skin defects removal. Dermatologic Therapy, 31(6), 1–8. https://doi.org/10.1111/dth.12714
PROFILE
-
2017年 佐賀大学医学部 卒業
2017年 都立松沢病院 勤務
2019年 都立多摩総合医療センター 勤務
2020年 FIRE CLINIC新宿院 開院
2021年 渋谷院、銀座院開院
2023年 新宿、渋谷、銀座、名古屋の4院に展開しFIRE CLINIC総院長を務める。
2024年 公益財団法人ルイ・パストゥール医学研究センター 再生医療研究室 特任研究員
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